艦隊これくしょんの北上×阿武隈のくすぐり小説です! Pixivで最初に公開した記念すべき作品です!

本文は続きを読む、からどうぞ!





~~~~~~~~~


「ふんふふんふーん。ふんふーん」

 陽気な鼻歌を響かせながら、化粧室で髪型を整えている艦娘が鏡に映る自分を見ながら笑顔を浮かべている。軽巡洋艦娘 阿武隈だ。明るい色の髪を、頭の両サイドでまとめつつリボンのような形をつくっているのが特徴だ。

 今日は出撃も演習も遠征にも、久々に駆り出されることなく休日を過ごすことになっている。そのため、崩れやすい前髪を朝食前に整えながら、彼女は頭の中で本日の予定を浮かんでは消してを繰り返している。

「よーし、セット完了。そうだ、今日は潮ちゃんと買い物にでも……」

 と、同じ鎮守府所属の仲のいい駆逐艦娘の名前を阿武隈が口にした瞬間、

「やぁやぁ阿武隈っち~ おはようおはよう~」

「きゃあああああああああああっ!?」

 後ろから現れた人物の手によって、時間をかけて整えた前髪をわしわしと崩される。台無しになった前髪を見て阿武隈の表情が青ざめる。

「ああもう! せっかく整えたのにぃ!」

 こんな嫌がらせをするなんてあの人しかいない。即座に振り返り、目に映った人物を阿武隈はキッと睨み付ける。彼女にとって嫌な因縁のある相手、同じ軽巡洋艦娘 北上であった。最近は練度の上昇もあり魚雷装備の増設がなされ、鎮守府の主戦力となりつつあることもあって、阿武隈にとってはなおさら憎らしい存在になっている。

「朝っぱらから元気だねぇー」

「誰のせいだと思ってるんですかぁ!」

 妙に勝ち誇ったなかに笑顔を見せる北上。頭の後ろの三つ編みが揺れた。いつもはテンションの低い彼女だが、機嫌が良いのかそれとも相手が阿武隈だからかやや声に覇気がある。

「そう朝から怒ってると幸せが逃げるよーほら笑顔笑顔―」

 そう言って北上は両手を前に伸ばしながら不敵に阿武隈へと近づく。一歩進むと阿武隈も同じだけ下がるが、すぐに背中側の洗面台によって動きが止まって追い詰められた。横をすり抜けようとするが、北上の手によって進路を遮られる。

「あっ……!」

「ほい、つっかまえた。じゃあいっくよー」

 また前髪を弄られるっ! 
 逃げ場が失われたことで、阿武隈は頭を押さえてガードの体勢をとる。全身に力を込めて目を閉じ、来るであろう攻撃に備えた。

「え? ちょっ……! ひゃっ!? あはっ、ははははははははははっ!」

 しかし予想していたものとは全く別の刺激が阿武隈の体を襲った。北上は阿武隈のわき腹を、両手の指を使ってこちょこちょとくすぐり始めたのだ。それにより阿武隈の口から笑い声が突いて出た。

「き、きひゃっ、きひゃかみさんっ! いきなりなにすぅんぃひひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!」

 文句を飛ばそうとするが、北上の指がわき腹を上下しながら暴れるたびに阿武隈の言葉は言葉にならなくなる。この反応を見て、北上が口元をニヤリと歪ませる。

「いやー阿武隈っちが頭ガードするからさー」

「こたひぇにっ! 答えになってないってぇへへへへぇへへへへへっ!」

 わき腹の薄い肉を服越しにふにふにしたかと思えば、腋に指を差し込んで狭い中でぶるぶると振動させたりする北上。首を左右に振って嫌がる阿武隈の前髪はさらに崩れていく。

「やめひぇくださいぃぃぃぃぃぃぃっ! くしゅぎゅったいぃひぃっ! くしゅぎゅったいですからぁぁぁぁっ!」

 少しかがんで腹部を両手で揉み解すようにして指を轟かしている北上の頭を、上から両手で押さえつけようと阿武隈は試みるが力が入らず大した抵抗にはならない。

「もー、首痛いってばー」

 そう言って、再びわき腹周辺へと北上は手を伸ばす。親指の腹で肋骨をコリコリ鳴らすようにして押し込むと、阿武隈の「きゃひィっ!」という一際大きい悲鳴が漏れた。

「お、すっごい声。そこ弱いんだ」

 引き続き肋骨を親指で転がしつつ、残りの指でやや背中側の肌を軽く引っ掻く。そうするこどで北上は阿武隈の体を小さく跳ねさせる。

「んぁっ! あひっ! はひゃっ! くくぅっ!」

 断続的な阿武隈の可愛らしい悲鳴は、肋骨への指の動かし方の変化と共に違いが現れる。転がすような親指の動きが再度来るかと阿武隈が身構えると、今度はちょんちょんと突っつく動きに北上は変える。同じように突っついてくるのに備えようとすると、心見透かしたかのように違った動きになる。同じ場所かと思いきや、少しずらして胸に近いほうの肋骨を弄るなどといったよう慣れさせない動きを北上は展開する。

「いい加減にしてくださぁひゃあっはははははははははははははははは!!」

 北上は少し力を強めて、阿武隈のわき腹を揉み始める。腰をくねくねと回して逃れようとするも両側をがっちりとホールドされているため、阿武隈はぐにぐにと蠢く指によって悶絶する。

(なんで、なんであたしがこんな目に遭わないといけないの……?)

 阿武隈は笑い声を上げさせられるなかで原因を探り始めた。

 これまで阿武隈は何度も北上によってちょっかいを出されていることが多かった。特に多かったのは、時間をかけて毎朝整えている前髪を会うたびに崩されることであった。そのため、阿武隈は意図的に北上と遭遇しないように最善の注意を払いながら鎮守府で暮らしていた。

(もしかして、あのことを根に持って……? それで仕返しに?)

 過去に、阿武隈は北上と演習中に衝突事故を起こしたことがあった。そのこともまた、北上に対する苦手意識の原因となっていた。その事故以来、北上が何かと関わってくるようになったような気がすると阿武隈は思い返した。それでも、急にやり口をくすぐりに変えてきたことに対する真意は掴めなかった。

(あたしのほうが被害者なのに、なんて嫌な人……!)

 ちなみに、どちらかというとぶつかって行ったのは阿武隈のほうであり被害者は北上なのだが、阿武隈自身は向こうに原因があると思い込んでいる。

「今度はどうしようかなー、っと」

 手を止め、ずいっと顔を阿武隈に近づける北上。思わず目を逸らしたのちに目を閉じてしまう阿武隈。それを隙と見た北上は口を少しすぼめると、

「ふぅ~」

「ひゃっ!?」

 はっきりとした形を持たない息を阿武隈の耳に吹きかけた。奥底に入ったそれにより阿武隈の全身から力が抜けた。そしてすぐさま北上は阿武隈の服の中に指を滑り込ませ、素肌をくすぐりにかかる。

「ど、どこに手をつっこんでぇひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!? いひゃああぁははははははははははははははははっ! そこだめえひぇえっへへへへへへへへへへへへへっ!!」

 最初の頃よりも阿武隈の反応は格段に大きくなった。服一枚分のバリアをかいくぐった北上の十本の指から直接送り込まれるわき腹への責めは、これまで以上に大きな甲高い声を阿武隈の口から発させている。

「そんっっなとこさわらないでくださいぃぃぃひひひひひひひっ!! ゆびぃやああああああぁぁっははははははははははははははは!! かりかりやだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 阿武隈のあまり発達の芳しくない胸の横を、北上が人差し指の爪で軽く引っ掻いた。誰にも触られたことがない部分ゆえ未体験の感覚で阿武隈の脳内がいっぱいになる。

「むりぃいいいいいいいいいいいいいい!! それ以上はあぁひっひひひひひひひひひっ!! それいじょうはだめなんですうぅぅぅぅぅぅっふふっふふふふふふ!! ごめひゃ、ごめんなさいいいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」

 腋の下を全部の指で掻き回したかと思えば、北上の手は背中側に移動して、人差し指を立てて肩甲骨から下へとツーッと下ろす。そしてまたわき腹へと戻ってきては腋、背中への愛撫を北上は繰り返す。この動きに耐えることができない阿武隈の体はびくりびくりと跳ね、無意識的に彼女は北上に対して謝っていた。過去に衝突したことは謝るからもう止めて欲しい。そう懇願するように。

「ふぁああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! あああぁぁぁぁぁぁんっ!! あはっひぁあっははははははははははははははっ!!」

何度目のループかはもはや阿武隈にはわからず、悩ましげな声で喘ぎ続ける。しかしまだまだ遊び足りないと言わんばかりに北上の指の動きは止まることを知らない。

 北上は、右手の動きはそのままに左手だけを阿武隈の服の中から脱出させ、今度は下方――丈の短い阿武隈のスカートの下へと潜り込ませた。

「ぅえっ!? スカートに手を突っ込むのはやめぇへへひひひひひはひぃぃいいいひひひひひひひっ!?」

 新たな場所への攻撃に非難を飛ばそうとする阿武隈だったが、太ももに五本の指が触れた瞬間に吹き出してしまった。スカートの奥深くの、足の付け根に指が触れたり触れなかったりと、もどかしいながらもくすぐったい感覚に翻弄され阿武隈は髪を左右に振り乱すと共に、対角線側のわき腹への責めとのタイミングがややずれることで、不規則的に全身の痙攣が現れる。

「はひぃっいいぃぎぎぎひぃっ!! くひゅぐったい!! そこだけはぁあひゃひゃああははははははははははははは!!」

 左手を回り込ませ、手首の表裏を切り返してバックハンドで阿武隈の内腿を無造作に責め立てる北上。特に敏感なその部分を左手が、右手が胸の横に触れた瞬間、阿武隈はくすぐったさと同時に甘さを含んだ異様な感覚を感じ取った。

「んふっふふふふふふふふふふぃ!! いひっひひひいやぁああははははははははははははははははははははははははは!! もういやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 が、それ以上のくすぐったい感覚が再度押し寄せ、もう一つの感覚の正体が掴めないまま阿武隈は笑いの渦に飲み込まれた。



 数分後。

「やっぱり、阿武隈っちは大井っちとは反応が違うねー」

 休憩ということで指の動きを一度中断した北上は、自分と同じく魚雷の装備が豊富な軽巡洋艦娘の名前を挙げた。大井は、何かと北上と一緒に行動することが多いため、鎮守府内では1セットな存在として認識されることが多い。

「はぁ……はぁ……なんでそこで、大井さんの、名前が……?」

 洗面台にもたれて息を整えながら、阿武隈は問いかける。指の動きが止まったとはいえ、北上の手は体から離れておらず、阿武隈は動くことが出来ない。

「いやー大井っちってさー、しょっちゅうアタシの体触ってくるんだよねー。ちょうどさっきまでやってたような感じにさ。で、その理由を聞いたらスキンシップの一環だってことらしいよ?」

 この鎮守府では艦娘同士のスキンシップはあまり珍しい光景ではない。他と比べると風紀が甘いと言われることもあるが、絆が能力を何倍にも引き上げるかもしれない、というのが提督の掲げるポリシーで、コミュニケーションを取る事が鎮守府内で推奨されている。が、それが過剰になるあまりに、風紀を取り締まる第三者的存在の憲兵の世話になる者も少なくはない。 

「それが……あたしと何の関係があるっていうんですか?」

「いやぁ阿武隈っちと仲良くなりたいなーって思って」

「は?」

 仲良くなりたい? 思いがけない言葉に阿武隈は間の抜けた声を上げた。

「だって北上さん、あたしのこと嫌いなんじゃ……?」

「え、阿武隈っちそんなこと思ってたの? なんか傷つくわー」

「傷つくって……あたしの方が傷ついてるんですけどっ!?」

 北上さんが何を言っているのかぜんぜん分からない、と言わんばかりに阿武隈は叫んだ。それを受けて北上は、ひとまず阿武隈の体から手を離した。

「どうして阿武隈っちは、アタシが阿武隈っちのこと嫌いだっていう風に思ったのさ」

「だって。だって北上さん、あたしと衝突した時のこと、根に持ってるんじゃないんですか?」

「衝突……? ああ、懐かしいねぇ。でもあれはあんなとこに立ってたアタシが悪かったかもだし、阿武隈っちのせいじゃないよ」

「え……?」

――あたしのせいじゃない? 嘘だ。じゃあ……

「じゃあ、どうしてこれまで前髪ぐしゃぐしゃにしてきたり、今だって……」

 阿武隈の脳裏に、これまでのことが蘇る。顔を合わせる度に髪を触ってくる北上。それに対して文句を言ってすぐさま去っていく阿武隈。しかし、去り際の阿武隈に対して北上が何かを言おうとしているのを、阿武隈は思い出した。

「あ、あれ……?」

 すると、阿武隈の目尻に涙が溜まり始めた。頬を伝って、地面にそれが落ちる。阿武隈は泣いていた。

「ちょ、阿武隈っち、いきなりどしたの? だいじょぶ?」

 突然の出来事に、北上はらしくなく慌てたような表情を見せる。まるで気遣うかのように。それを見て阿武隈はある一つの結論にたどり着いた。
 もしかしたら。髪を弄くり回してきたのも、くすぐってきたのも、もしかしたらコミュニケーションを取ろうとしてのことだったのかもしれない。そして、何かを言おうとしていたのは、衝突事故のことを謝ろうとしていたのかもしれない。いや違う。本当は悪かったのは自分で、でもそれを認めたくないから北上さんのせいにしていたのかもしれない。そのことを自覚し始めた阿武隈は自分を責めるように声を上げて泣き始める。

(都合の悪いこと全部北上さんに押し付けて、向こうのことも考えずに歩み寄ることもしないで勝手に敵視して、あたしって最低の……)

「……てーい」

 突然、ふにっと北上は阿武隈のわき腹を揉んだ。「きゃあっ!」と阿武隈が声を上げると涙が止まった。

「な、なにするんですか!? 人が泣いてる時にっ!」

「いや……阿武隈っちには泣いてる顔は似合わないかなー、なんて」

「はぁ!? なんですかそれ意味わかんないですよっ!」

 北上はぽりぽりと頬を掻いた。そして、

「ごめん!」

 一歩下がって、阿武隈に対して頭を下げた。

「アタシ、よかれと思ってやってきてたけど、それ全部阿武隈っちを悲しませてたんだね。衝突のことも、本当はもっと早くに言おうと思ってたんだけど、言い出しづらくてついつい髪を触ったり色々やって緊張をほぐしてから謝ろうって思って。でもそれも全部、裏目に出て阿武隈っちを傷つけてた。阿武隈っちの気持ち、全然考えてなかった」

 北上も泣いていた。顔を上げた北上の目からも涙が零れ落ちていた。

「そんなこと! そんなこと……ないですよぉ。悪いのは、あたしなんです。あたしから北上さんにぶつかったのに、北上さんに責任押し付けてばかりのあたしが……!」

 化粧室内で、二人の鳴き声が響く。
 しばらくして泣き止んだ二人は、目を真っ赤にしながら向き合った。

「…………」

「…………」

 無言で見つめ合う。お互い何を言い出せば良いのかがわからず、言葉を紡ごうとしては消しての応酬を繰り広げている。

「阿武隈っちはさ」

 まず言い出したのは北上だ。

「アタシが駆逐艦うざいなぁって思ってたの、知ってる?」

 そのことについては、阿武隈は思い当たる節がある。北上とぶつかった際にそう言われたと、潮から聞いていた。

「あれさ、ホントは嫉妬してたんだ。ちょっとだけ」

「嫉妬、ですか?」

「うん。阿武隈っちと特に仲のいい、おっぱい大きい、潮っちだっけ? 特にあの娘に。阿武隈っちと仲が良くていいなって思ってた。でもそれがいつしか嫉妬に変わってたのかな。嫌な女だよね」

 申し訳無さそうな顔で、北上は少しうつむいた。

「それを言ったらあたしだって……大井さんに、前にひどいこと言っちゃいました。なんで北上さんなんかと仲良くしてるんですかって。そしたら大井さんに、北上さんのこと悪く言わないでって怒られて、魚雷打ち込まれそうになりましたよ」

「はは、大井っちらしいねそれ」

 阿武隈の話で、少しずつ北上は笑顔を見せ始めた。それを見て阿武隈の表情も綻ぶ。

「で、さ。どうする? 阿武隈っち」

「どうするって?」

「いやぁ鎮守府食堂の朝食時間過ぎちゃったし、昼までどう時間つぶそうかなぁと」

 そう言われると、急に阿武隈は空腹感を自覚し始めた。くぅ~と間抜けな腹の音が鳴った。

「とりあえず外に……」

 と、阿武隈が言いかけたところで、

「北上さーん! 北上さーん! どこにいるんですかー?」

 誰かの声が化粧室の外で響いていた。

「この声は……大井っちだね」

「北上さん、先に出てください。時間を置いてあたしも出ますので」

「え? どうして?」

 阿武隈の発言に首をかしげる北上。

「今の状態で一緒に大井さんの前に現れると、面倒なことになりそうなので」

 泣いていたことで目元が赤く腫れているうえに、くすぐられ続けた阿武隈の服は少し崩れている。髪もぼさぼさになっているので、どっちみち直してから出ないことには人前に出るには恥ずかしい状態であった。
 北上は納得し、じゃあお先に、と扉に手を掛けたところで、

「やや! どうされましたか大井さん!」

「青葉さん! 大変なんです! 北上さんが朝食の時間になっても姿を見せなくて……」

「なんですってそれは本当ですか!? 実は、阿武隈さんも朝から見かけないんですよ。……ま、まさか!」

「どうしたんですか? 青葉さん」

「スクープ……これはスクープの予感ですよ! 親友である大井さんに一言も告げずに姿を消した北上さん。そして北上さんと仲の悪い阿武隈さんも姿を消した。もしかしたら、実は二人は影ながら愛し合っていて逢瀬を繰り返してあんなことやこんなことを……」

「あんなこと……こんなこと……」

「むむっ! この青葉レーダーがスクープをこの化粧室に感じましたよ! さぁ大井さん、準備はいいですか? 突撃取材いっきますよー」

「ま、待って。心の準備だけはさせて!」

「ショックなのはわかります。ですが、真実はいつもひと――」

 北上はゆっくりと扉を閉めた。そして振り返り阿武隈の顔を見る。

「阿武隈っち……どうしよう? このまんま外出たらさ、青葉っちと大井っちに根掘り葉掘り聞かれて、明日の朝刊に私達がトップを飾ることになりそう」

「ま、まだ数秒あります! ですから一緒に言い訳を考えましょう!」

 化粧室内で、ああでもないこうでもないと慌てふためく二人。数秒後の突撃取材を元に掲載された記事の内容は、しばらくの間艦娘達の話題の中心となったが、やがて別の大きなニュースが舞い込むと、それは風化していった(約一名除く)。

 だが、この事件以降、阿武隈と北上が時おり一緒に会話している光景が鎮守府内で見られるのがごく自然なこととなった。

 鎮守府は、今日も平和であった。

 終わり。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(あとがき)
数年前に、突如くすぐり小説を書こうという気持ちになって、Pixivに投稿した作品です。
これまで小説未満なものを量産し続け、ほぼ他人に見せたことがなかったのですが、酒の力を借りつつ3日ほどで勢いに任せて書いたアップロードした記憶が……
当時は艦これが私の中で熱く、以後も好きな艦娘でくすぐり小説を書いていくことになりました。
色々と荒い面などが目立ちますが、この作品が無ければ今の私は居ないので、大切な作品です。