霜月コタローさんのブログと、ハムマリさんのブログをリンク集に追加しました。

それと、初めて書いたくすぐり小説を発掘したので、生存報告も兼ねてここに貼っていきます。
すれ違いと誤解とくすぐりと」 よりも前に書いていたくすぐり小説です。オリジナルものです。

「くすぐりブーツの呪い」や「くすぐり姉妹丼」のプロトタイプのようなものです。フィリアさんはこの頃からキャラクターが固まっておりましたが、今回犠牲者となるアルミちゃんは「くすぐりブーツの呪い」のミリスちゃんの元となった女の子です!

色々と描写の甘めな点もありますが、見逃していただけると助かります。では、どうぞ~!


~~~~~~~~~~~~~~~~ 


「離して! 離してよぉっ!」

 ある屋敷の一室で、一人の少女の声が響いていた。
 彼女の手首には金属製の腕輪のようなものがはめられており、そこから鎖が天井に向かって伸びている。

 まるで万歳をするように腕を固定され、手首を動かす度にがちゃりがちゃりと音が立つものの、外れる気配は一向に無い。足首には何も巻かれていないが、できることといえば足をばたつかせることだけだ。

「ふふふ……悪いことをした子には罰を与えなきゃね~」

 動けない少女を見つめる、長い髪の女性は楽しそうに言葉を放つ。女性は格式高いドレスを着ており、胸元には大きな谷間が形成されている。

「罰……? まさか、あたしを殺すつもりなの……?」
「んー、私としてはそーいう野蛮なことは好きじゃないかなー。でも私の屋敷に忍び込んだからには、それ相応の罰は受けてもらうよ?」

 悪い方向に想像を膨らまし、段々と表情に陰りの見える幼さの残る十代前半ほどの少女。そしてその様子をサディスティックな笑みで見つめる二十代前半の女性。彼女らは現在の状況も相まって対照的だ。

「じゃあまず罰の前に親睦を深めようってことで、質問ターイム。あなたのお名前は?」

 はいどうぞというように手のひらが少女の前に出された。

「あ、アルミ、だけど……?」
「へぇ~、アルミちゃんっていうんだぁ。かわいい名前だね!」
「あ、ありがとう……?」
「ちなみに私はフィリア。お姉ちゃんって呼んでもいいよ」
「そ、それは遠慮しとく……」

 お互いに自己紹介が終わる。
 拘束されている少女――アルミには、女性――フィリアが何を考えているのかが今一つよくわからなかった。表情からその意図を読み取ろうとしていると、第二の質問が飛び込む。

「それで、アルミちゃんはどうして私の屋敷に忍び込んだのかな?」
「え? そ、それは……」

 しかしその質問に対し、アルミは言葉を濁した。

 アルミがこの屋敷に忍び込んだのには理由がある。
 いわゆるストリートチルドレンであるアルミは、街でスリや置き引きをして生計を立てていた。

 ところがある日、いつものように通行人の財布をくすねようとしていたところを警察に見つかってしまったのだ。
 街を抜け出して山の方へと逃げ、偶然この屋敷にたどり着いた。そして姿を隠すために忍び込み、ついでに金目のものを物色していると何かのスイッチを押してしまい、装置から噴射された催眠ガスによって眠らされて目が覚めたら拘束されていた。

「どうしたの? 言えないの?」

 下から覗き込むようにフィリアは首をかしげて聞き直す。

「い、言えない……!」

 アルミは首を左右に振って、金髪のお下げを揺らす。正直に話したら自分は犯罪者として警察に引き渡され、牢に入れられてしまうのではないかと彼女は考えたのだ。

――それが悪夢のような時間の引き金になってしまうことも知らずに……

「ふーん? そっかぁ。言えないんだぁ」

 あくまでも黙秘を貫いて目と口を閉じるアルミを見て、フィリアは再び笑みを浮かべた。嗜虐に満ちた笑みだ。

「じゃあ、言いたくなるようしてあ・げ・る」

 そう言うとアルミの体に向けて手を伸ばし、

「……え? きゃっ! きゃはっ! はっっあはっあはははははははははははははははは!?」

 フィリアは脇腹をむにむにと揉むように弄り始めた。目を閉じていたこともあり、アルミは不意を突かれて笑い声をあげてしまう。

「ふふ、どう? アルミちゃん。くすぐったい? くすぐったいでしょ?」
「な、なんでっ!? んぅっ……なんでくすぐるのよ!?」

 フィリアはアルミがある程度喋れるように手の動きを遅くした。しかしそれは優しさなどではなく、これから始まる責めのためのウォーミングアップ&脇腹の感触を楽しむためである。

「あら、くすぐりだって昔は尋問にも使われていたのよ。ほらこうやって、コチョコチョコチョ~」
「きゃふっ! あっ……! あはっ! はぁぁあっあふふふぁぁっははははははははははは!」

 二本の手が両サイドの脇腹を這い回り、体の上方へと指が進行する。

「ははっ、あっあははははははははははっ! はぁっ……はあっ……はぁんっ!? きゃはっ! はっ、んはあっ!」

 ノースリーブの服からむき出しの腋を十本の指でほじくるように蹂躙され、こちょこちょと刺激される。腕の付け根に触れられた時はビクッと体が一瞬跳ね上がった。
 これらの責めに対してアルミは声を押し殺そうと努力をするが、次々と与えられる責めに翻弄されて笑わされ、全てがムダに終わってしまう。

「はぁっ……はぁっ……」

 今度は細い二の腕をスリスリと刺激される。まだこちらはアルミにとってはまだ我慢ができる部位だった。そのため彼女が酸素を求めるように呼吸をしていると、背中をツ~ッとなぞられた感覚にビクッと反応してしまう。

「っ、っっ……!?」

 ぞわぞわした感覚が全身を駆け巡り、アルミは思わず声にならない声を挙げる。
 その反応が気に入ったのか、フィリアは何度も何度も指を上下させて背中を責め立てる。

「っ……! んんっ……! んぅぅっ……! ぅう、ぁあふ……!」

 言い様のない感覚に鳥肌を覚えるアルミ。しかし止まることなく背中に指を這わせられたままでなすすべはない。

「……そろそろ言いたくなってきたんじゃない?」

 背中への責めを行いつつ耳に息を吹きかけ、フィリアは再度問いかけた。

「ひぃっ!? ぜ、絶、対ぃっ……ぃ、あはっ! はふ……ぜったい言わ、ないぃ……っ!」

 アルミの主張は変わらなかった。たとえスリといえど、犯罪に厳しいこの国においては重罪人として処刑されてしまう可能性が大いにある。ゆえに、彼女はなんとしてでも牢に送り込まれることを避けたいのである。

「そっかー。そんなに言いたくないってことは、何か理由があるってことでいいのかなぁ? 例えば何か悪いことをしたとか」

 その発言に、アルミの心臓がドキッと脈打つ。

「そ、それは……っ!」
「黙秘を決め込んだ時点で十中八九そうだろうと思ったけどね」

 不敵に笑い、フィリアは一旦手の動きを中断してアルミから少し離れた。

「お、お願いっ! このことは絶対に言わないで! あたし、これまで数えきれないくらい盗みを続けてきたから、ばれたら絶対殺されちゃう!」

 アルミは必死に頭を下げる。その目に滲む涙は今にもこぼれ落ちそうだ。
 その様子を見てフィリアは口元に手を当てたまま、悩むような口ぶりで思案する。

「うーん……どうしちゃおっかなー? でもやっぱり盗みは悪いことだから、警察さんに引き渡しちゃおっかなー?」

 それはアルミにとっては死刑宣告にも等しい言葉だ。

「そ、それだけは勘弁してっ! あたし……まだ死にたくないよぉ!」

 涙が頬を伝い、地面にポタポタと落ちる。

「お願いだからぁ……」
「そうは言ってもねぇ。でも、何か誠意を見せてくれたら考えてあげてもいいんだけどな~?」
「誠意……?」
「誠意は誠意だよ。アルミちゃんにできることなら何でもいいよ。特に思い付かないなら、何でもするとでも言えばいいんじゃないかな」

 フィリアから何らかの償いを要求されるも、金もなければ盗み以外にこれといった特技の無いアルミには自分にできそうなことは何も思いつかなかった。

「……わかった。何でもする……何でもするから。だから警察に引き渡すのだけは勘弁して……」

 そのため彼女は、こうお願いすることしかできなかった。もはや選択肢は存在していなかった。

「ふぅん……本当に、何でもするの?」

 ポツリと呟くような問いかけに対し、アルミは肯定の意を示し続ける。何度も何度も首を縦に振って。

「そっかー。そっかそっかそっかぁ。何でもするのかぁ……アルミちゃん、何でもするって言ったんだぁ……今なんでもするって言ったんだよね……じゅるっ」

 すると、フィリアは本当に本当に嬉しそうな満面の笑みを浮かべた。それを見て思わずアルミは背筋に寒いものを感じた。

(もしかすると、あたしは大変なことを約束してしまったのかも……!)

 一抹の不安がアルミの頭によぎる。

「や、やっぱり何でもってのは……」
「うふふふふふふ……まずはアルミちゃんに何をしようかなぁ何の道具を使おうかなぁどの部分から責めてあげようかなぁどうやって気持ちよくさせてあげようかなぁ。と、その前にぃ……」

 妄想にふける声がアルミの言葉をかき消した。
 ひっ、と怯える声もお構い無しとばかりにフィリアが腕を伸ばしてじわじわと近づいてくる。ワキワキと動く十本の指はまるで何かの生物のように映った。

「さぁアルミちゃん、まずは服を脱ぎ脱ぎしましょうね~」
「い、いやっ!  来ないでぇっ!」

 なんとか拘束から外れようとアルミは暴れた。しかし腕輪と鎖が無情な音を奏でるだけに終わってしまう。

「こら、暴れちゃだめだよ」

 そしてわずかに体を揺らした抵抗も虚しく、動きやすさ重視な私服を脱がされたアルミは、下着に隠された秘部以外は素肌を晒してしまう形となった。

「うぅ……」
「ふふ……アルミちゃん、かわいい」
「み、見ないでよぉ……」

 顔を真っ赤にしたアルミは、舐めるような視線から逃れようと顔を背けている。たとえ同性相手であったとしても、裸同然の状態をじろじろと観察されるのは恥ずかしいことこの上ない。

「……体の成長はこれからってところかな。じゃ、お次はこれ」

 フィリアが傍らの箱から何かを取り出し、それをアルミの眼前に近づけた。

「何だと思う?」
「羽……?」
「そうだね。でも、ただの羽じゃないんだなぁこれが」

 見せびらかすように、左右に羽をゆらゆらと動かす。動くたびに、カラスのそれのように艶々しく黒さが主張される。

「これはねぇ、ある国の拷問……じゃなくて尋問のための道具なんだよ~」
「い、今拷問って! 今拷問って言った!?」

 不穏な言葉にアルミは驚きを隠せない。そんな声も意に介さず説明が続けられる。

「そして、捕まえた敵国のスパイから秘密を吐かせるために用いてたんだって……そう、こんな風に」
「ひゃうっ!? くぅぅぅぅぅぅっ! んっ!? んっんんんんんんんぅぅぅぅぅぅぅぅぅっん!」

 遮るものが何もない白いお腹を一撫でされると、先ほどまでとは違った感覚がアルミの頭の中を駆け巡る。笑わないように我慢をすることはできるのに、頭の中を直接かき混ぜられるような感覚。
 フィリアは羽の先端を円を描くように動かした。そして時々軌道を変えては可愛らしい小さなおへそを通過させるといった行為を繰り返す。少しずつ精神を削ぐために緩やかに羽を動かしていたぶり、時々責めを強めては声をあげさせようとする。

「あふ……! くっっ、ふっ……くくっくううぅ……! そこ、だめっ……! んっ……ううんっ……! くふっふぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……!」

 それに抵抗するためにアルミは口を固く閉ざそうとするも、僅かな隙間から悩ましげな声と吐息が漏れ出してしまう。その様子をフィリアは楽しそうに観察している。

「ね、すごいでしょ? これを使うとね、どんな訓練をしたスパイであっても五分も待たずに口を割っちゃうんだよー」
「や、やめっ……んっ、んんぅっ、やめてぇ……! もう……くくっ、これ以上、むりぃ……っ! ぁん……くすぐったいのを、とめてよぉっ……!」

 今度は肋骨のラインに沿って羽が動かされる。声を殺しつつも中止を訴えるアルミだが、耐えようとする様子はどこか官能的で、それが逆にフィリアの嗜虐心を煽ってしまう結果となっている。

「ほんとうにっ……なんでも、するから……っ! んぁはっ、だからっ……んんっ、それ、やめてっ……くださぃぃ……!」
「何でもするんでしょ? だったらくすぐったくても我慢しなくちゃ」
「あぅっ……んんっ! んんぅっ……! んぁうっ……とめ、てぇ……とめてってばぁ……!」

 人間がくすぐったく感じるように、軟らかさと硬さのバランスを取って作られた拷問用の羽。ただの年頃の少女であるアルミがそれを耐えられる道理はなかった。
 アルミは必死に懇願するも、むず痒い刺激を送り続ける責めは止まらず、ねちっこくていやらしいままだ。
 羽は上半身へと移動し、アルミの胸の周りで∞の字を描いた。ほんのわずかの膨らみを感じさせる双丘はまだまだ発展途上であるものの、刺激の受容機能を発揮するには充分なものであった。そして羽が山の頂きに到達すると、

「んぁっ……!?」

 突然、ビリっとした未知の感覚がアルミの中に駆け巡った。

「ん~? どうかしたのかな?」
「な、なんか……ヘンな……ぁふっっ!?」

 再び羽が双丘の頂きに触れると、また先ほどと同じ感覚が体を震わせる。露になっている乳首に羽が触れ、体に電流が走ったのである。しかしアルミにはこの電流の正体が何であるかわからなかった。

「一体どんな感じに変なのかなぁ? おねーさんに詳しく教えてよぉ」

 妖しい笑みを浮かべながら、フィリアは同じ箇所への責めを続ける。

「わかん、ないっ……! んんっ……なんかよくっっ、わかんない……!」

 アルミはその生い立ちゆえまともな教育を受けていない。そのため性に関することを知らない彼女は『自分が感じている』ということがわからなかった。
 勿論フィリアは、アルミが無意識ながら性的に感じていることを理解している。そしてとぼけるように質問を投げかけながら、羽をリズミカルに動かしている。要するに彼女はアルミの反応を楽しんでいるのだ。更に反応を引き出そうと責めを強めると、アルミの我慢の壁は少しずつ崩壊していく。

「や、やだ……っ! あっああぁぁぁぁぁ……! こ、これやだぁ……!」

 言い様のない感覚に支配され、頭が沸騰していくような感覚に囚われる。

「んうううううっ……! くっ……くううぅぅぅぅぅぅぅうううううっ……」

 胸をなぞる羽は、今度は足の付け根や太ももといった部分を優しく掠める。一度閾値に達してしまったせいでどこに羽が触れても我慢ができず、甘い声が突いて出る。

「んんっっ、ぅんっんんんんふっ……! ふ、ひゃあああああぁぁぁっ!」
「どうしたのかな? なんだか嬉しそうな声が出てるけど、もしかしてアルミちゃんはこんなことで気持ちよくなる変態さんなのかなぁ?」 

 意地の悪い質問に対し、アルミは反論すら返すことができない。そもそも、既に言葉が耳に入っているのかどうかすら怪しかった。

「返事がないけど、聞こえてないのかなぁ?」

 耳の掃除をするかのように、今度は羽先が耳に差し込まれた。耳の出っ張った部分を重点的に撫でたかと思えば、穴を無遠慮にかき混ぜる動きも加わる。

――さらさらさら……

 羽箒の細やかな音がアルミの耳を震わせ、知覚をさらに過敏にしていく。

「ひぅっ……!? み、耳……みみはだめぇっ! や、やだ……! やだやだやだぁ!」

 あまりの刺激の強さに、アルミはただひたすらに拒絶の言葉を吐き続け、イヤイヤと首を振って羽を避けようとした。
 だがフィリアの左手がアルミの頭のてっぺんを押さえつけると、アルミは蛇に睨まれた蛙のごとく体をほとんど動かせなくなった。

「あっっ! あふっ……ひあぁぁぁぁ! ぁ、ぁああああっ! んんんぅぅぅぅぅ! ぅううううっ……うぁんっ!」
「ふふふ、いい声。もっと鳴いて。もっと聞かせて」

――サワサワサワサワ……

 羽が耳の裏をなぞり続けている。もはや我慢の限界だった。羽が耳に触れるたび、アルミの体中から何かが込み上げてくる。

「ひっ……! ひっ……ひっ! っひ、あっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!?」

 アルミが一瞬天に向けて目を見開いた刹那、口から短い悲鳴が突いて出た。何かが溢れる感覚と共に彼女は糸の切れた人形のようにがくりと頭を垂れて脱力した。

「……あれ? おーい、生きてるー?」

 動かなくなったため、それを確かめるようにフィリアは呼び掛けながら体を揺する。しかし、一切の反応も帰ってこなかった。

「ありゃりゃ、気絶しちゃった。思ったより早いなぁ」

 羽をしまい、フィリアはアルミの拘束を慣れた手つきで解いていく。
 流れ出た黄色い液体で汚れたところを布で拭き終わると、フィリアは意識を失ったアルミを抱き抱えるようにして運び、ゆっくりと近くのソファーに降ろした。

「でも、アルミちゃんの反応っぷりは上々だね……これからしばらく楽しめそう。だから、今はゆっくりお休み。起きたら……今度はあれを試してみようかな」

 シーツをアルミの体に掛けながらフィリアは呟く。その顔には妖艶な笑顔が浮かんでいた。

「………………」

 段々呼吸が落ち着いてきたのか、アルミは安らかな寝息をたてている。

 しかし、アルミはまだ知らない。 目を覚ませば、再び悪夢のような時間が訪れることを。